冷え性改善で治る100症例 ~胃腸(消化器)~ | 冷え性漢方の吉兆堂薬局

冷え性改善で治る100症例 ~胃腸(消化器)~

便秘、腹痛、吐き気など、胃腸のお悩みを抱える方は多いもの。冷えを改善して脾胃、(小腸)、(大腸)、肝(胆)のはたらきを高めることで辛い症状も改善します。

慢性便秘

・冷え性からくる便秘(腹筋が弱いタイプ)
頑固な慢性便秘の方に多くみられるタイプで、冷えて腸の筋肉に十分な血液が行き届かないために大腸そのものの動きが悪くなっている状態です。ヨーグルトや整腸剤で調えても、また腹筋運動や腸のマッサージをしてもなかなか改善されません。温めて血の流れを良くすることが大切で、筋肉に栄養を行き渡らせ腸の働きを良くすることで改善されます。便秘薬を飲んでもすっきりしないとか、便秘薬でお腹が痛くなってしまう、下痢をしてしまう方も、冷えている可能性が高いと考えられます。

頑固な便秘症の場合は、お薬に頼ることも必要になりますが、ビサコジルやセンナの葉、ダイオウなど腸に刺激を与える薬は、常用すると腸が冷えて、量を多くしないと効かなくなります。便秘薬の選び方と冷え性改善を見直しましょう。
 
〈コラム〉頑固な便秘を治したい!
〈コラム〉冷えている人ほど便秘が頑固
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・ストレスからくる便秘
大腸は副交感神経の働きで蠕動運動をしています。ストレスは、この副交感神経の働きを低下させ、更に腸内の善玉菌を減少させてしまうために腸の働きを悪くさせてしまいます。ストレスからくる便秘の方は、血流も悪く冷えもあります。快適なお通じの為に、身体を温めてリラックスを心がけましょう。
 
・食事の偏りからくる便秘
便秘解消のためには、まず食事の内容を見直したいところです。最も多い問題は食物繊維の不足です。食物繊維は、便を軟らかくボリュームを増やして腸の蠕動運動を活発にします。また緑黄色野菜やヨーグルトなどの乳酸菌には、腸内環境を整える善玉菌を増やす働きがあります。なるべく食物繊維を多く含む野菜・海藻・きのこ、乳製品などを選んで、意識的に食事に取り入れるようにしましょう。納豆やオクラ、ヤマイモなどヌルヌルした食品や油で腸の滑りをよくすることも効果的です。
ダイエットなどで食事の量を減らしたり、反対に暴飲暴食すると便秘しやすくなります。
水分は適量を摂ったほうがいいのですが、冷たい飲み物の摂りすぎは腸を冷やしてしまいますので、温かい飲み物のほうがよいでしょう。
 
・生活時間の不規則からくる便秘
食べ物を食べて、胃の中に食物が入ると、大腸の運動がおこります。腸の運動が起こることで、腸の中の内容物が肛門の方に押し出されるようになります。1日に数回おこりますが、特に朝起きた直後や、朝食後に強い腸の蠕動(ぜんどう)運動が起こります。毎朝決まった時間に排便があるようにするには、毎日同じ時間に食事をすること、同じ時間にトイレにいくようにして、リズムを整えるようにしましょう。

あまり食べられない(もたれやすい)

胃の消化が遅く、飲食したものが胃の中にいつまでもとどまっていると、「胃もたれ」という不快感を感じます。一時的な食べすぎ、飲みすぎでももたれますが、普段からあまり食べられない(胃もたれする)人は、消化する力が落ちています。
原因としては心理的なストレス、また脾胃虚といって胃の働きの低下があります。どちらも冷えを伴っていますので、温めて血行不良を改善し副交感神経を活発にするといいでしょう。

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食べると眠くなる

1つめの原因は脾胃の働きの低下で、消化力やエネルギーを作り出す力が低下している状態です。エネルギーを作る力が弱いため、冷え性の方が多い。食事をすると消化のために胃に血液が集まりますが、それだけ脳への血流が減少します。それで眠くなってくるのです。

2つめの原因は糖尿病からくる血糖値の不安定です。膵臓(すいぞう)が疲弊して、インシュリンのコントロールがきかなくなると、低血糖や高血糖で眠くなる場合もあります。

食べると眠くなるのは、大半は脾胃の働きの低下(=冷え性)からきていますが、隠れ糖尿病の場合もありますので一度チェックしてみましょう。

食べると寒くなる

食後に身体が温まる人は多いのですが、寒くなる人もいます。脾胃の働きが低下して冷え性の人はもともと血液の循環が悪いので、食後に血液が胃に集まってしまうと、全身を流れる血液が減少してしまい寒くなってしまいます。

胃が痛くなる-胃炎、胃潰瘍

胃液は、強い酸で食べ物を消化する胃酸と、タンパク質を分解する消化酵素のペプシン、粘膜を保護する粘液でできています。空腹時の胃の痛みは、多く出すぎた胃酸が胃の粘膜を傷つけることで起こります。胃酸過多の主な原因はストレスや食生活によるもので、症状が進むと胃炎や胃潰瘍などにつながります。
 
食後の胃痛は、胃の働きがよくないために起きたり、胃潰瘍のために起こる場合が多いようです。
急性胃炎は胃の粘膜の炎症であり、日常的に起こりやすい症状です。
慢性胃炎は、胃に刺激が繰り返し加わることで慢性的に炎症を起こしている状態です。
内視鏡で検査しても異常がないのに、胃に違和感や痛みなどがある病態を神経性胃炎と言います。
胃潰瘍は、胃酸が胃粘膜まで消化してしまう症状で、胃壁は傷つき、ただれた状態です。ピロリ菌の出す毒素やアンモニアが胃粘膜の表面の細胞を破壊し、胃痛の原因になることもあります。
 
うつなどで胃痛を訴えることもあります。胃酸はアセチルコリンやガストリン、ヒスタミンの指令により分泌されていますが、ストレスなどで自律神経のバランスが崩れると、胃酸の分泌が増え、一方胃への血流が不足するために胃粘膜の働きが低下して、胃痛を引き起こしやすくなります。

冷え性は血流不足状態であり、自律神経の乱れを引き起こしやすくします。日頃からリラックスを心がけ冷えを改善するようにしましょう。

吐き気、ムカムカする

もともと胃腸虚弱で消化力が弱いと水毒が胃にたまり、それが吐き気、ムカムカになります。漢方では胃腸の働きを向上させ水毒を捌く生薬(人参、チンピ、タイソウ、茯苓、半夏、白朮、生姜など)があります。胃が弱いと消化吸収、エネルギーを産出する力が弱くなるために、冷え性体質になります。
一方で自律神経の乱れにより脾胃の働きが乱れるケースもあります。春の季節は自律神経が乱れやすいのですが、同時に胃の不調を訴える方も多いのです。身体を芯から温めてストレスを早めに解消し、胃腸を整えるようにしましょう。
〈コラム〉春に生じる胃のムカツキは?

逆流性食道炎

胃酸と胃の内容物が食道に逆流することで、食道の粘膜に炎症が起きた状態を、「逆流性食道炎」といいます。食道には、胃酸に対する防御機能がないため、繰り返し逆流していると炎症を起こし、粘膜にただれや潰瘍を生じたりします。
原因としては①胃と食道の間の筋肉の低下②胃酸過多があります。①の筋肉が低下する原因には、胃弱や加齢があります。甘いものを食べ過ぎて胃に負担をかけることも原因になります。②の胃酸過多の原因にはストレスやアルコールがあります。胃弱や冷え性タイプに多くみられます。

逆流性食道炎の主な症状は胸やけなので、食後1~2時間は、横にならない方がいいでしょう。
リラックスを心がけ、温かい飲食で胃の働きを整えることが大切です。

お腹が痛い

腹痛の原因は数多くありますが、原因不明の腹痛には、冷えが関係していることがよくあります。お腹が痛い時に入浴したりカイロで温めて気持ちよかったら、身体が要求している証拠。原因不明の腹痛で日常的に痛む場合は、冷たいものを控えて、お腹を積極的温めるように」しましょう。

お腹が張る

お腹の張りは、ガスが溜まっている状態です。原因として①便がすっきりでていなくて、異常発酵している ②ストレスによる気の滞り ③腸の機能低下があります。何れも冷えを改善する(+漢方)ことで、解消されることが多くあります。

下痢をしやすい

下痢の原因には、①食あたり、水あたりなど良くないものを食べたために排泄しようと下痢をさせる症状。②消化不良で下痢③ストレスや冷えで下痢④風邪や腸の病気で下痢する場合があります。①は無理に下痢を止める必要はありません。②や③は胃腸を丈夫にするような体質改善がおすすめです。
慢性の下痢を改善する複数の漢方薬があり、冷え性を改善することでさらに調子が上がるケースが増えています。
尚、お腹がかなりデリケートになっている時は、わずかなことでゆるくなることもありますので、自己判断しないで相談しながら改善していきましょう。
 〈お客様の症例〉夏の身体 食欲低下と下痢

過敏性腸症候群

明らかな異常が認められないにもかかわらず、腹痛や腹部の不快感を伴って、便秘や下痢が長く続く病気です。突如として襲ってくる下痢型、 腸管がけいれんを起こしてコロコロ便になる便秘型、下痢と便秘を交互に繰り返す交代型とあります。腸の筋肉が異常に痙攣している状態で、ストレスで冷えてくると、筋肉に栄養が行き渡らなくなり、痙攣しやすくなってきます。ストレスは直ぐに胃腸の不調に現れます。
過敏になっている腸を少しずつ温めて血の巡りを良くしていくと、腸が安定していきます。また症状が辛い時は、漢方で胃腸のバランスを整えていくことができます。症状が不安定でデリケートな時もありますので、その時は自己判断しないで相談しながら改善されるとよろしいでしょう。

潰瘍性大腸炎

大腸粘膜に潰瘍やびらんができる原因不明の炎症性疾患。症状としては、下痢、血便、腹痛、発熱があり、自己免疫疾患のひとつといわれています。もともとひどい冷え性やストレスを抱えていて「潰瘍性大腸炎」まで患ってしまったというケースのご相談をよく受けます。

冷え性とストレスは非常に密接な相関関係があります。強いストレスが続くと、交感神経優位状態から顆粒球が増加して活性酸素が増え、腸の粘膜は傷つきやすくなります。一方で血行不良状態(冷えている)のために傷の修復は遅れることになります。
「潰瘍性大腸炎」は自己免疫疾患で、冷え性は自己防衛するための識別能力が落ちているために、自分で自分を攻撃する自己免疫疾患にもなりやすいのではないでしょうか。

ただ潰瘍性大腸炎の腹痛には、炎症からくる場合と、冷えからくる場合があり、対処を間違えると辛いことになりますので注意が必要です。症状が強い時は症状改善の治療が優先されますが、予防や回復後の免疫調整に冷え性を改善しましょう。

胃がん

ガン細胞が最も活発に増殖する温度は35℃で、体温が下がると免疫力が低下して、ガンになりやすくなります。胃がんを患ったほとんどの方が、冷え性で、特に胃が冷えておられるように感じます。
胃はストレスをまともに受ける臓器で、不安や怒りでストレスを受けると交感神経が緊張して、胃の働きは極端に悪くなります。胃の血流は悪くなって(冷えて)いますので、痛くもなってきます。このような状態が長期、又は過度に続くと「胃がん」につながるのではないでしょうか。日頃からストレスを上手に解消しながら、胃を冷やさないようにしたいものです。
〈コラム〉ガン細胞は冷えが大好き

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