冷え性の人は要注意! 血管が消えてしまう“ゴースト血管”が慢性炎症へ2015/11/21更新
≪慢性炎症とは≫
急性期の炎症が長びく場合や、炎症が緩やかに発症して長期にわたって持続している状態。
原因がはっきりせず、
西洋治療でなかなか治らなかったり、辛い痛みが長期に続くこともあります。
慢性炎症は、実は「冷え」と深い関わりがあります。
冷え性の人は要注意!血管が消えてしまう「ゴースト血管」
血管には動脈や静脈のような太い血管から、枝別れした細い毛細血管まであり、
酸素や栄養を体中に運んでいます。
しかし、冷えなどで血流が悪くなり血管の細胞が弱まると、
毛細血管が消えてしまうことが分かってきました。
「ゴースト血管」ともいわれ、冷え性の方に多くみられます。
ゴースト血管は「心筋梗塞」や「脳卒中」「がん」などの
病気のリスクを高め、様々な病気の原因にもなります。
ゴースト血管が、慢性炎症を引き起こす
ゴースト血管が増え、血管の細胞が壊れ、血管の壊れた部分から血液が漏れ出すようになると、
酸素や栄養が体の隅々まで行きわたらなくなります。
しかしそれだけでなく、漏れた血液によって、体の至る所で炎症が起きやすくなります。
これが慢性炎症という状態です。
慢性炎症は、新たなゴースト血管を引き起こして、そのゴースト血管が再び慢性炎症を起こすという、
負の連鎖に陥り、様々な病気の原因につながっていきます。
血管は一度なくなると生えにくいので、なくならないように予防することが大切です。
【下腹の慢性炎症】
特に下腹など下半身は冷えやすく、慢性炎症の病気や症状がでやすくなります。
潰瘍性大腸炎
○原因 : 大腸は、毒素など体の有害物質が最も溜まりやすい場所。
冷えやストレスで血行不良になり、腸が十分働けなくなると、
毒素の 排泄が悪くなるので、炎症を起こすことで浄化させようとします。
更に、脂っこいものの食べ過ぎも、症状をひどくします。
○症状 : 血便、粘血便、下痢、腹痛が主な症状です。
ひどくなると体重減少や貧血、発熱がみられます。
子宮内膜症
○原因 : 増殖した内膜組織は、生理がくると出血を起こしますが、
本来の子宮内膜と違い、排出される出口がないため
お腹の中にたまり、炎症を起こしてしまうというものです。
○症状 : つらい生理痛や不正出血、経血量が多い、骨盤痛などあり
また不妊症の原因にもなります。
間質性膀胱炎
○原因 : 慢性膀胱炎の一種で、上皮と筋肉の間にある間質が慢性的に
炎症を起こし、筋肉が委縮している膀胱炎です。
○症状 : 通常の半分くらいの量しか尿を貯めることができません。
尿が膀胱に貯まってくると炎症があるため、痛みが出てきます。
尿検査をしても細菌は見られず、抗生物質や抗菌剤を服用しても、
効果はありません。
慢性炎症を伴う疾患として、その他にもさまざまな種類があり、
脳では「うつ」、アレルギーでは「ぜんそく」や「アトピー性皮膚炎」、
また「リウマチ」などの自己免疫疾患などがあります。
ゴースト血管の予防には、冷え性改善をして毛細血管の血流を整えましょう。
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文責:漢方薬剤師 大林多津子