むくみや冷えでお悩みの方 必見!2016/7/15更新
特に女性に多いと言われるむくみや冷えの悩み。
近年は猛暑の影響から夏の屋内は殆どエアコンが利いている為、子どもや男性にも悩める人が増えているそうです。夏になると“足や身体がむくむ”という方が、結構いらっしゃるのではないでしょうか。
【むくみの原因】
むくみは、血液や体液の循環が悪くなって、皮下組織に余分な水が溜まった状態です。夏になるとむくみやすくなるのは、冷房で足元が冷え血の巡りが悪くなること、水分を摂る機会が多いにも関わらず、水分代謝が悪いために体内に溜まってしまう為です。また、汗のかきすぎや運動不足による筋力低下も原因の一つ。女性の場合は、生理前や生理中、また妊娠中にホルモンが赤ちゃんの為に血液を増やそうとするため、むくみやすくなります。
夏に冷えるって?
気温が上がり、汗をたくさんかく季節になると、どうしても欲しくなるのが冷たい飲み物や食べ物。そして、薄着や素足でおしゃれを楽しみ、シャワーだけの生活など、心当たりの方もいらっしゃるのではないでしょうか?実は、これがむくみの原因になっている可能性が高いのです!気温が高くなるこの時期こそ、油断は禁物!手足がポカポカして汗をかくのに、お腹や太ももを触ると冷たいなんてことありませんか?それは「隠れ冷え性」のサインかもしれません。
【隠れ冷え性】
隠れ冷え性は「内臓型冷え性」とも呼ばれ、文字通り内臓が冷えてしまうこと。
内臓に十分な血液が届かなくなることで、だるい、疲れやすいなどの症状や、肌あれ、むくみ、下痢、便秘、アレルギーなどさまざまな不調を引き起こします。さらに内臓が冷えると、代謝が下がりやせにくい体質になります。放っておくと手足の冷えよりも厄介で、女性にとって“百害あって一利なし”と言われています。
まずは「隠れ冷え性」体質かどうかをチェック!
✓ 平熱が35℃代
✓ お腹まわりや太もも、お尻が冷えていることが多い
✓ 手足や顔まわりは温かい
✓ 胃腸の調子が悪くなることが多い
✓ 肌あれしやすい
✓ 肩こりや頭痛がある
✓ 下半身が太りやすい
✓ 汗をかきやすい
✓ 入浴はシャワーで済ますことが多い
✓ ほとんど運動をしない
当てはまる項目が多い人ほど、「隠れ冷え性」の可能性大!
「夏は冷え性なんて心配なし!」と思っている人こそ注意が必要です。
「冷え」と「むくみ」があると、同時に次のような症状も出やすくなります!
●汗かき ●めまい ●頭痛 ●下痢 ●膝痛
これらの症状の原因は、むくみと同じ“冷え”と“水毒”。共通する原因があるので、併せて抱えていることが多いのです。お悩みと体質に合わせた漢方で“水毒”をとり、同時に体の内を温めていくと、根本から体質を改善することができます。
むくみには 隠れた病気があることも
貧血
貧血で「アルブミン」というタンパク質が減少すると、老廃物や水分を回収することができなくなるため「むくみ」を生じます。貧血は、頭痛、めまい、立ちくらみだけでなく、むくみも悪化させるのです。
筋肉不足
下半身の筋力が低下すると、ポンプ機能が低下して余分な水分を心臓へ送り戻す力が弱まるため、むくみが生じます。
下肢静脈瘤
足の静脈弁が壊れてしまうと、足元から心臓へ戻る血液がスムーズに戻れなくなり、青筋(静脈)が浮き出しむくみが生じます。
腎臓の病気
腎臓は血液をろ過して尿として排泄させるので、機能が低下すると、タンパク尿、血尿、尿量の増減、高血圧、そして顔や足にむくみがみられるようになります。
肝臓の病気
慢性肝炎やアルコール性肝炎など、肝臓の機能低下により「アルブミン」の合成が低下すると、血管内に水分を回収する力が低下するためにむくみが生じます。肝炎が進行して肝硬変になると、むくみの他に腹水、黄だん、吐血などもみられるようになります。
心臓の病気
心臓の機能が低下すると、心臓から全身へ血液を押し出す力が弱まり、血液の巡りが悪くなり、血液内の水分が回収しにくくなるのでむくみやすくなります。
その他に脱水が隠れていることも
人間の身体は汗や毛穴で体温を調整しています。体内に水分がなくなると、発汗を優先させて、本来排出される尿の水分を減らそうとします。その時に体内で抗利尿ホルモンが分泌されます。ただしこのホルモンは、一度出始めると少なくとも2日間は分泌されてしまうので、補給した水分は身体に貯まり、むくみが生じてしまうのです。無理なダイエットで食事、飲み物を制限したりすると、気が付かないうちに脱水症状を起こしている場合があります。十分な水分補給、十分な睡眠、適度な運動で内的な予防を心がけましょう。
むくみには西洋薬?漢方薬?
【西洋薬】
西洋薬の利尿剤は、血圧を下げるために、また心不全、腎臓や肝臓の働きが低下してむくみがある時に処方されます。利尿剤は、体内の水分を排泄させるための対症療法薬で、飲むと速やかに効きます。しかし効きすぎて、脱水症状や低カリウム血症を起こす可能性があります。副作用として、筋力低下、嘔吐、便秘、麻痺、動悸、息切れ、けいれん、めまい、立ちくらみなどがあります。
※利尿剤は、処方箋医薬品ですので、体重を早く落としたいからといって飲むことは危険です!!
【漢方薬】
利尿効果のある漢方は何種類かあります。効きすぎる心配はありませんが、身体に合わないと効果が得られにくいので、体質や症状に合わせる必要があります。むくみやすい方は冷え性の方が多く、冷え性改善もされると効果的です。
自分でできるむくみ・冷え解消方法
① 食べ方でむくみを軽減
水分代謝を良くするには、塩分(ナトリウム)を控え、カリウムを摂るのが効果的です!
塩分の強い味付けの物を食べた時は、身体が水分を欲しがります。それは体内に増え過ぎた塩分を水で薄めようとするからです。この余計な塩分を、身体の外に排出してくれるのがカリウム。カリウムは摂り過ぎた塩分を積極的に排出させることで、水分も排泄してくれるのです。
≪カリウムを多く含む食べ物≫
キュウリ・スイカ・とろろ昆布・きな粉・納豆・煮干し・かつお節・鶏ささみ・レタス・パセリ・ほうれん草・ニラ・よもぎ・里芋・バナナ・アボガドなど
カリウムは利尿作用だけではなく、血圧の上昇を抑制、筋肉の収縮をスムーズにする働きがあります。(ただし、腎臓機能が低下している場合は、摂りすぎには注意が必要です。)
また、カフェインを含むコーヒーや紅茶、緑茶、ウーロン茶にも利尿作用があります。
むくみが気になる時は、これらの食品を多めに摂り、体内の余分な水分を排出するといいでしょう。
② 適度な運動で血行促進
ウォーキング、散歩、また階段の上り下りなど、軽い運動で筋肉を使い体中の血行促進をしましょう!
③ 着圧ソックスの着用
むくみに役立つと人気の着圧ソックスですが、着用の際には、以下の点を注意してください。
●添付されている説明書を最初から最後まできちんと読むこと。
●パッケージに書かれているサイズを良く確認すること。
●サンプルがあれば履いてみることがおススメ。
●ひざ下、ひざ上、太もも、スパッツと長さもいろいろあるので用途に合ったものを選ぶ。
●パッケージに書かれている数字は圧力のレベル(単位はmmHg、hPa)
※詳しくは、こちらをご参考になさってください↓
https://kicchodo.com/hie-tyakuatu-sokkusu/
④ むくみ・冷えの解消に、ふくらはぎマッサージ
1回5分程度のふくはらぎマッサージからスタートしてみてください。普段運動不足の人やストレッチをしない人は、マッサージをする前にふくらはぎを柔らかくする為のストレッチを行いましょう。
※詳しくは、こちらをご参考になさってください。
https://kicchodo.com/mukumi_massazi/
なかなかスッキリしないむくみ・冷え! 実は下腹(下半身)が冷えていませんか?
✓ 病気じゃないけどムクミやすい
✓ 婦人科系が弱い
✓ 上半身はぽかぽかなのに、下半身が冷える
そんな悩みを抱えている人は、下腹が冷えているサイン!
いろいろ試しても効果がなかなか出ないむくみでお悩みの方の多くは、下半身が冷えています。そして頑固な下半身冷えの原因は、実は下腹の冷え。下腹に「瘀血」(血の滞り)が溜まると、下半身がしつこく冷えて、次のような影響がでてしまうのです。
【下腹が冷えると】
●下腹が冷えていると、腎臓・膀胱の働きが低下するため、身体に余分な「水毒」が溜まりやすくなります。それがむくみやめまいを引き起こし、代謝の悪い太りやすい体質を作ってしまいます。
●下腹には大腸があります。下腹が冷えると、腸の働きが低下して便秘しやすくなります。便秘は体調やダイエットの大敵ですね。
●下腹が冷えると「胃熱」をもちやすくなります。冷たい飲み物がやたら欲しくなり、ゴクゴク飲んで胃を冷まそうとするのですが、それが下腹をますます冷やしてしまうという悪循環になります。
◎ 下腹の冷えの原因となっている「瘀血」を取り除き、血液の巡りを整えて温めていきましょう。
[お客さまの声]
「しつこかった下腹の冷えを改善したら、水分代謝が良くなってむくみ、汗かきが改善されました!」
(Kさま50代)
私は暑がりで人一倍汗をかきやすく、足がむくみやすかったので、吉兆堂薬局さんの「むくみ取り漢方」を飲んでいました。漢方で尿が出て、むくみが軽くなったものの、完治までには至りません。もしかしたら冷えているのかもと思い、冷え性改善の「温参霊」を飲んでみることにしました。すると、お腹や足先など下半身が気持ちよく温まるようになり、続けるうちにむくみが軽くなってきました。
この時、初めて身体が冷えていたことに気づくことができました。
冷え性改善を続けましたが、下腹の冷えだけがしつこく残っている感じがありました。そこで吉兆堂薬局さんの「女性煎じ」を教わり、試してみることに。お蔭でお腹がさらに温まるようになりました。不思議なことに、今まではどうしても止められなかった冷たいものが、自然に欲しくなくなりました。
気がつくと、嫌な汗かき、そしてむくみもほぼ治り、知り合いからは「足がすっきりしたね」と言われるまでになりました。長年のお腹の冷えが温まると、身体は確かに改善されるのですね。
実をいうと、私は20代、30代の頃はすごい冷え性で、靴下を何枚も履いていたのですが、40代になった頃「冷え」を感じなくなりました。食べると汗をかき、夏になると冷たい飲み物が美味しく飲めて、冷え性は治ったと信じていました。しかし40代半ばで大きな病気「乳がん」を患ってしまいました。
今から思えば、40代では冷えが強すぎて、神経が冷えを感じていなかっただけで、免疫力は落ちていたのだと思います。この病気をきっかけに、年齢とともに落ちてくる身体を立て直し、冷え性改善にしっかり取り組むようになりました。これからの人生の為に、冷え性改善と免疫力アップは欠かせないと実感しています。
文責:漢方薬剤師 大林多津子