熱中症になりやすい体質の原因に、実は冷え性との関わりが!2018/7/01更新
これだけ暑くなってくると、「熱中症」のニュースが連日のように流れています。
これほど「熱中症」が増えてしまった理由には、もちろん気温が高いことがあります。
しかしもうひとつの原因として、「熱中症になりやすい人が増えてしまった」ということはないでしょうか。
これは「冷え性」の人が増えているということと深い関係があります。
冷え性の人が、なぜ熱中症?と思われるかもしれませんが、
暑くなると、身体を汗をかくことで体温を下げようとし、汗をかくために水分摂取が必要になります。
(汗で失われる塩分などのミネラルも必要です)
ところがもともと身体の内が冷えていると、水分をゴクゴク飲むことができません。、
無理して飲むと胃腸を壊してしまうこともあります。
ですから、どうしても水分の摂り方が少なくなります。
そして、冷え性と水分不足で血液がドロドロになり、代謝も悪くなっているので、体温を調節する力も低下しています。
このような身体の状態で急に気温が高くなると、
身体が上手く対処できなくなり、いきなり熱がこもってしまうのです。
現在日本人の体温は下がっており、35℃台の人も珍しくはありません。
しかし体温が下がると身体はいろいろな不具合をだすようになります。
体温調節がスムーズにできないということも、そのひとつです。
熱中症を予防するために、
暑い時期にはエアコンを上手に使い、十分な水分補給をすることが大切です。
しかし、冷えた部屋で冷たい飲み物をガブガブ飲んでいると、
新たに「冷え性」を作りだし、胃腸も弱くなり、だるさを感じるようになります。
そのせいで体調を崩す人も少なくありません。
昔から「夏は暑い番茶を飲むといい」といわれています。
日頃から身体の内を温めておくことが大切なのです。
お腹を中心にしっかり温めると、水分を摂りたいと思うようになります。
身体の内を温めて、水分をしっかり取ることが、夏を元気に乗り切る秘訣ではないでしょうか。
文責:漢方薬剤師 大林多津子