婦人科疾患と「下腹部の冷え」の深い関わり | 冷え性漢方の吉兆堂薬局

婦人科疾患と「下腹部の冷え」の深い関わり2021/4/06更新

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生理痛や生理不順、子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫など婦人科系のお悩みが、実は下腹部の冷えと関わりが深いことをご存知でしょうか。
 
下腹部には、子宮や卵巣、腎臓や膀胱、小腸や大腸など身体にとって重要な臓器が揃っています。その部分が冷えて血の巡りが悪くなると、それらの内臓の機能が低下しやすくなるため、婦人科系や泌尿器系、胃腸のトラブルなどの不調を抱えやすくなります。しかも女性の場合には毎月の生理による影響を受けるため、婦人科系のお悩みが増えやすくなります。

「冷え」と「瘀血(おけつ)」の悪循環

女性には毎月の生理があり、定期的に子宮に血液が集まり出血という形で排泄されています。その流れがスムーズにいかないと血液が滞るようになり、漢方でいうところの「瘀血」(おけつ)(血液ドロドロ)が作られるようになります。
 
「瘀血」は主に、冷えやストレス、食事の偏りが原因となって生じます。冷えやストレスは滞りを作りやすく、血の滞りである瘀血を作ります。特に下腹部は瘀血が作られやすい部分。肉食や炭水化物過多の食事は血液をドロドロにし、瘀血を作りやすくします。
 
「瘀血」は循環が悪い状態なので、冷たい部分と熱い部分を生じ、根深い部分は冷えていきます。冷え⇒瘀血⇔冷えの悪循環になりやすいといえます。
 

婦人科疾患と冷えの関係

生理痛

女性の身体は毎月出産に備えて、子宮の内膜を厚くして準備をしています。生理は不要になった子宮内膜の脱落で、十分に厚くなっていれば自然に排泄されていきます。ところが、冷えて血流が悪くなり子宮に酸素や栄養が十分に行き渡らないと、内膜の状態が不十分なまま生理を迎えることになります。そうなるとスムーズに排泄しないので、子宮を強く収縮させて排泄しようとします。それが生理痛の痛みとなって現れます。

生理不順

生理の周期は女性ホルモンでバランスをとっており、このホルモンは卵巣や脳から分泌されています。冷えは、ホルモン伝達を低下させたり、ホルモン分泌を低下させる原因として考えられます。

子宮筋腫

子宮の筋肉に発生する良性の腫瘍で、東洋医学では「瘀血」が原因と考えられています。筋腫は下腹部の冷え⇒瘀血⇒冷えから生じる“しこり”ともいえ、その部分は血の巡りが悪くなり筋肉が硬くなっています。

子宮内膜症・卵巣嚢腫

毎月の生理は子宮の内側にある内膜で増殖と剥離を繰り返していますが、それが子宮筋層や卵巣などの子宮内膜以外になってしまうのが「子宮内膜症」。卵巣に液体や脂肪が溜まってしまう柔らかい腫瘍を「卵巣嚢腫」といいます。
冷えや瘀血があると、細胞に栄養や酸素が届きにくく老廃物が溜まりやすくなるため、子宮や卵巣の本来の働きが低下しやすくなります。代謝の悪さから余分な水や老廃物が溜まってしまうと、腫れも生じやすくなります。

40・50代以降の体調不良には、巡りを整えることが大切

閉経を迎える50歳前後、毎月の生理の煩わしさから解放され、ホッとできるものの、汗かき・ほてり・のぼせ・めまい・頻尿・しびれ・うつ・イライラなど、さまざまな体調不良が現れやすくなります。
 
その大きな理由として、女性ホルモンの低下からくる血液の粘つきと潤いの低下があります。女性ホルモンには血液をきれいにしたり、身体に潤いを与える働きがあるため、加齢により減少すると、血液が粘ついて瘀血が作られやすくなり、身体が乾くようになります。それで更年期の不調が表れやすくなります。
 
女性ホルモンは年齢とともに減少するものなので、安易に「ホルモン剤で足せばいい」とはいうことではありません。ホルモン剤には血栓症などの副作用が多く、最後の手段と考えたほうが無難。それよりも身体の循環を整えることが大切で、更年期を迎えても全く不調がでない人は多くいらっしゃいます。

冷え性だと巡りが一層悪くなる

もともと冷え性、特に下腹部が冷えていると血液やリンパの循環が滞っているため、更年期の頃には一層循環が悪くなり、人によっては身体の中で熱い部分と冷たい部分が極端に生じるようになります。それで「異常な冷え」や「のぼせ」や「火照り」・汗かき・めまい・頻尿・しびれ・うつ・イライラなどの不調となって強く現れるようになります。

下腹部の冷えは実感が乏しいために、悪化させやすい

このタイプの方が厄介なのは、身体の中で、冷えと熱が混在するため、冷え性の自覚がなく、冷たい飲食や衣服、エアコンで、冷え性を悪化させてしまうこと。「胃」が熱を持っていることも多く、そのために冷たい飲食を好みがちです。しかし、このような生活習慣がますます下腹部冷えを悪化させます。気がついたら体調不良で辛いということになりやすいです。意識して冷えから身体を守っていきましょう。
 

文責・監修:漢方薬剤師 大林多津子
 


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