「アレルギー体質」と冷えとの関係は?2015/2/08更新
アレルギー疾患が大変増えています
毎年春先のスギ花粉症の時期になると、
2千万人以上の方がくしゃみや鼻水、鼻づまりで困っています。
またアトピー性皮膚炎の症状が強くなるのもこれからの時期で、
お悩みの方にとっては辛い季節です。
春を楽しみにできる身体になりたいものですね。
アレルギーは毒素を出そうとする防衛反応
アトピー性皮膚炎や花粉症などアレルギー疾患は,
身体に溜まっている毒素を排出しようとする、身体の防衛反応から起こっています。
春になると症状が強まるのは、
気温の上昇とともに副交感神経が活発になることで、溜まった毒素を出そうとするからです。
つまり身体の精一杯の防衛反応という訳です。
化学物質が大きな原因のひとつ
現代は日常生活の中で毒素となる物質が多く、
添加物や農薬などを含む食品、
シャンプーや洗剤などに含まれている防腐剤や界面活性剤などの化学物質、、
そして大気汚染、水質汚染などで実に多くの化学物質に囲まれています。
身体には本来有害なものが侵入すると、排泄して身体を守る「自然治癒力」が備わっています。
少々のことなら身体は不快な症状を起こさないで身体を守れるようになっています。
しかし、
◆身体に有害な老廃物が多すぎる
◆それらを排泄する力が弱くなっていると、
過剰反応をおこしてしまいます。
冷えは老廃物を身体に蓄積させてしまう
体温が1℃下がると、
免疫は30%低下
代謝は12%低下
酵素の働きは50%低下
冷えは自律神経のバランスを崩し、
副交感神経の排泄する働きを弱めてしまいます。
これらの理由で老廃物が身体に溜まってしまい、
それで身体が過剰反応をおこして、
クシャミ、鼻水、皮膚炎などで老廃物を出そうとします。
これが不快な症状となってしまうのです。
身体を芯から温めて、こまめに老廃物を排泄できる身体作りを!
身体を芯から温めて体質改善していくと、
代謝が良くなって老廃物を普段から排泄できるようになってきます。
鼻水やくしゃみは、身体が冷えて溜まった水毒を出そうとする症状であり、
皮膚病は体内に溜まった毒素を出そうとする反応でもあります。
既に皮膚病などで炎症がある場合は、
温まることで皮膚病が一時的にひどくなることがあります。
しかし身体の内を温めることで好転する場合もよくあり、
温めた方がいいか、取り敢えず冷やした方がいいか
状況により慎重にいきます。
アレルギー体質の改善には、
身体の最初の入り口である胃腸、
特に腸粘膜と腸内環境を整えて異物の侵入を防ぐこと。
そして血液の質を高めて免疫力を整えることも大切です。
漢方にはこれらの働きを同時進行で整えてくれるものがあります。
上手に取り入れて体質改善にお役立てください。
文責:漢方薬剤師 大林多津子