汗かきなのに 冷え性? | 冷え性漢方の吉兆堂薬局

汗かきなのに 冷え性?2023/8/16更新

なぜ汗をかくの?汗をかく身体のメカニズム

そもそも汗とは?汗腺から分泌される液体のことで、私たちの皮膚には汗をかくための汗腺(かんせん)がまんべんなく広がっています。そして、体内に熱がこもってくると体温を下げようとして汗をかきます。
身体を正常に働かせるためには、深部の温度を最適温度(37、2℃前後)に保たなければいけません。運動したり夏の暑さで体内に熱がこもりすぎた時には、どうにかして温度を下げる必要があるのです.

ここで登場するのが汗。
汗が体の外へでて蒸発することで熱を外に逃がし、体温を正常に保つことができるのです。
体内の深部温度が一定温度を超えそうな時に、汗をかいて体温を下げようとする訳です。

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一般的な汗かきの対処法

汗かきのお悩みに対して制汗剤で汗を抑えたり、汗腺が集まっている首のうしろ、
左鎖骨下、脇、太もものつけね、ひざ裏を保冷剤や濡れタオルで冷やすという方法があります。
香辛料やカフェインを控えたり、肉食を控えるなど、いろいろな身体を冷ます方法も取り上げられています。

 

ところが、こうした方法でいっこうに改善しないケースも多いもの。なぜなら、この汗かきが健康的な身体の生理現象(体温を下げるための汗)ではなく、身体のバランスの乱れからきている場合が少なくないからです。

 

「汗かき」の一方で「冷え」が混在している場合も

実は、汗かきで困っているにも関わらず、一方で身体に冷えを感じている人が少なくありません。頭や顔は暑くて汗をダラダラかくものの、お腹や足先は冷えている。暑さのために身体を冷やすことばかり好んでしまい、根本的な原因である冷え性が改善されていないために、汗かきも改善しない「冷えからくる汗かき」の方が結構いらっしゃるのです。

身体のバランスの乱れからくる「汗かき」その原因は?

汗をかくのは、健康的な生理現象だけではありません。心と身体のバランスが乱れても汗をかきやすくなります。
 

a.緊張やストレスによるもの

緊張しててに汗をかいた経験はないでしょうか。精神的に緊張したりストレスを感じた時に、暑くもないのに手の平や足の裏、ワキなどから汗をかくことがあります。一時的な場合だけでなく、自律神経の乱れから日常的にかくことも多くみられます。

 

b.「気」の不足からくるもの

身体のエネルギー「気」が消耗すると、大事な体液や血液が身体から漏れやすくなります。「寝汗」などはその一例で、身体が弱って疲れやすくなっています。寒がりだったり、風邪もひきやすい状態です。気づかいの多い方、神経を使う方、また胃腸が弱い人もいらっしゃいます。

 

c.下半身冷え(下腹冷え)からくるもの

しつこい汗かきでお悩みの方に多くみられます。いわゆる冷えのぼせタイプ。
顔や上半身は暑くて汗をダラダラかくのに、足先などの下半身は冷えています。身体を冷やして汗を止めたくなりますが、実はこの上半身の暑さは下半身の冷えが原因になっているため、なかなか改善しないことが多いのです。

下腹の冷えが、顔や上半身の火照りの原因に

冷えは、血液やリンパの循環を滞らせます。特に女性にとって最も滞りやすいのは「下腹」。下腹が慢性的に冷えると、下半身や足の血液やリンパの循環が悪化し、熱は上半身でグルグル巡るようになります。それが「のぼせ」や「ほてり」の原因で、「上半身は熱いのに、下半身は冷えている」という一見矛盾した状態になります。

尿の排泄が少ないために、汗が増える

「下腹」には、腎臓や膀胱のような尿を作って排泄する臓器があります。ですから、その辺りが慢性的に冷えていると排尿の力を低下させてしまい、体内に余分な水が溜まりやすくなります。足が浮腫んだり身体がが重だるくなる人もいます。この余分な水を身体から排泄させるために、そして同時に上半身の熱を冷ますために、汗をかいてしまうのです。

冷えの実感が乏しいために、下半身冷えは悪化しやすい

このタイプの方が厄介なのは、身体の中で、冷えと熱が混在するため、冷え性の自覚がなく、冷たい飲食や衣服、エアコンで、冷え性を悪化させてしまうこと。「胃」が熱を持っていることも多く、そのために冷たい飲食を好みがちです。しかしこのような生活習慣が、ますます下半身冷えを悪化させてしまいます。
 
このような冷え性は、女性ホルモンが減少し始める40歳を過ぎた頃から起こることが多く、気付かないうちに厄介な慢性冷え性となり、「汗かき」を始めとする様々な体調不良が現れるようになります。

下半身冷えが原因の汗かきチェック

□ 自分の汗が、気持ちよく感じられない。
□ 自分は暑がりだと思っていた。
□ 冷たい飲み物が欲しくなる。
□ 「おへその上」と「おへその下」に手を置いて おへその下の方が冷たい。
□ 生理不順や子宮筋腫、妊娠しにくかったなど婦人科系が弱い。
□ ムクミやすい、めまいなどの症状、また身体が重いと感じることがある。
 
この中であてはまるチェックがあれば、「下半身冷えが原因の汗かき」の可能性があります。

冷えが原因の汗かき対策法

◆一時的に身体を冷やそうとして、冷たい飲食に頼ったり、またソーメン、ざるそばなどの炭水化物に偏った食事は、代謝の悪い身体を作ってしまうので、ますます汗をかいてしまうことに。
特に、冷たい飲み物は身体への吸収が悪いので、すぐ汗になります。
常温以上の温かさで水分補給をして、肉、魚、卵などタンパク質をしっかり摂り、新鮮な野菜や果物などバランスよく摂りましょう。
香辛料やカフェインは一時的に汗をかきやすくなるのでご用心。

 

◆1日30分ウォーキングを続けて汗を流すようにすると、汗の質がサラサラに変わるので、体臭がしなくなり、少しの運動では汗をかかなくなります。
またお風呂の半身浴も汗腺を鍛えるトレーニングになります。
これらは継続して行う事が重要。

 

◆睡眠不足も汗かきの原因になります。
お風呂でよく温まり気持ちのよい汗を流して、ぐっすり眠るようにしましょう。
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そうはいっても、身体のバランスが崩れている汗かきの改善は、生活習慣の見直しだけでは難かしいもの。特に、下半身冷えからくる「汗かき」はしつこいものがあります。
当薬局では、冷えからくる「汗かき」のご相談をさまざまなお客様から伺ってまいりました。

「冷え性なのに汗かき」のお悩みは、いつでもご相談ください。

ご相談電話:0120-29-3955

営業時間:【電話】10時~18時【店舗】10時~16時 
定休日:日曜、月曜、祝日定休


汗かきでお困りではないですか?
 

汗かきに関するお客様の症例

身体の内を温めるようにしたら、異常な火照りや汗かきが治まりました

毎年夏が近づくと、ひどい汗かきがお悩みの40代女性のMさま。身体が暑くほてり、汗がキリなくでてくるそうです。
汗かきと身体の火照りを鎮める漢方を処方。多少治まっておられました。しかしまだ、スッキリされない様子。お客様の気持ちは汗を止めたいことでいっぱいでしたが、顔色も良くないし何となくお疲れのようにみえましたので、根本からお身体を立て直した方がいいと思いました。

「身体を根本から改善しましょう」とMさまにご提案。冷え取りの漢方「おすすめセット」を試していただくことにしました。
身体を内側から温めると身体が余計熱くなってしまうかも、と最初は心配されました。しかし身体はポカポカして気持ちいい感覚で、数日後には元気がでてきたそうです。
そして半月から1ヶ月ほどで異常な身体の火照りが鎮まり始め、2,3ヶ月後には汗かきのお悩みを仰らなくなりました。
汗を止めることばかり訴えておられたのが、原因になっている冷えを取る事で、汗を止めるだけでなく、お身体も元気になっていただくことができました。

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身体の芯を温めて水分代謝を良くしたら、汗かき、めまい、むくみが改善

もともと汗かきでむくみやすく、ムクミ取りの漢方をお飲みいただいていた50代女性のIさま。
ある日「めまい」をおこしてしまい、ご自分の身体に不安を持つようになられました。

「もしかしたら、ムクミは冷えからきているかも?」、今まで「冷え」を訴えられることはなかったのですが、ご本人が気づいていないことも多いので、冷え取りの漢方「おすすめセット」をお飲みいただくことにしました。
始めは恐る恐るでしたが、何となくいい感じがして、数日後にはしっかりお飲みになられたそうです。
朝晩で続けていると、最初は上半身が暑くて汗をかきましたが、その後下腹部が温まるように。
「お腹って本当はこんなに温かいものなの?」とご自分の身体の冷えに気づいて驚かれました。
Iさまは、婦人科系が弱くて生理の時は大変だったそうです。でも実は、お腹の冷えが大きな原因だったのでしょう。

そして3ヶ月、4ヶ月と継続されるうちに、ムクミ取りやめまいの漢方を飲まなくても「めまい」がでなくなり、足のムクミも軽減。
お腹や足が温かくて軽い感じは、とても気持ちがいいと仰られました。
お話を伺っていたら、飲み始めて一度、上半身がすごく冷えたそうです。おそらく冷えが改善されることで神経の働きも良くなり、冷えを強く感じたのですね。(好転反応)
冷える感覚は半月ほどで治まり、それからしばらくして、汗の量が減ってきたそうです。
身体が確実に良い方向に改善しており、続けていきたいと仰っていただきました。

 

執筆・監修者紹介

2016-01-11 13.26.37
薬剤師 大林多津子(おおばやしたづこ)
名古屋市立大学薬学部卒業。病院薬局に勤務後、大林薬局を経て、漢方専門の吉兆堂薬局へ。子育て中に、子供が先天性心疾患の大手術、気管支炎、肺炎、難病の皮膚病を繰り返し、何とか虚弱体質を治したいと漢方に取り組む。そこで漢方によって子供が健康になっていく体験を積み重ね、本当に良い漢方は確かな手応えがある、という確信を持つに至る。漢方で体質改善をされ健康な日々を過ごしていただきたい、という想いで日々努めている。

 


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