東洋医学からみた冷え性の原因
「気・血・水」がまんべんなく身体を循環することが、健康の基本と考えます。
冷え性には、4つのタイプがあります。
1.気虚-エネルギーが不足しているタイプ。
2.血虚-全身を流れる血液が不足しているタイプ。
3.瘀血-血液がドロドロして滞っている状態。中高年以降、瘀血が増える傾向があります。
4.寒湿-水毒を持っているため身体が冷え、むくみ、めまいになりやすいタイプ。
体温の仕組み
身体の熱は筋肉でさまざまな酵素がはたらいて作られています。筋肉に栄養やエネルギーを運び、老廃物を運び去るのは血液です。冷たい外気にあたると、身体は手足の血管を収縮させて熱を逃がさないようにします。
自律神経からみた冷え性の原因
深部体温を37.2℃に保つために、身体を活動させるアクセル役の交感神経と、リラックスさせるブレーキ役の副交感神経があり、お互いがシーソーのように交互にバランスよく働くことで、体内の体温が保たれています。交感神経過剰になっても、副交感神経過剰になっても、身体は冷えてしまいます。
ホルモンのバランスからみた冷え性の原因
脳の視床下部はホルモンのバランスをとっています。甲状腺ホルモンや副腎皮質ホルモンの分泌が増えると、代謝が亢進して熱を産み出します。ホルモンのバランスが崩れると、体温のコントロールを失って冷え性になります。
女性に冷え性が多い理由
- 女性特有の生理で一時的な貧血状態に。
- 卵胞ホルモンと黄体ホルモンの入れ替わりで、不安定になりがち。
- 更年期には女性ホルモンの減少から、バランスが崩れやすくなります。
- 女性は一般的に、熱を発生する筋肉が少なく脂肪が多い為に、冷えやすい体質です。脂肪は温まりにくいので、「太って汗かきなのに、冷え性」という方も多いのです。
40代、50代以降に身体の不調が現れるのは
40代、50代から、不規則な生活、神経疲れやストレス、運動不足、体を冷やす食生活など長年の良くない生活習慣の害が現れてきます。また、親から受け継いだ体質も、この時期から現れてくるのです。また、「腎虚」といって、年齢を重ねることで身体の内分泌機能、免疫機能は低下してきます。
若いころは多少無理をしても平気ですが、積み重なってくると身体は様々な警告を出してくるのです。